美輪明宏さんでブレイクスルーした生徒さんのお話

美輪明宏さんでちょっとブレイクスルーしたかも?!生徒さんのお話

 

こんにちは!新宿・千歳烏山のボイストレーニング教室Kayoko Voice Labのkayokoです。

わたしはよくレッスンでモノマネをしてもらうのですが、
その題材として
「美輪明宏さん」
を例にだします。

美輪さんはとても音色が豊富な方で、揺れや地声裏声の行き来もたくさん見受けられるため、とても参考になります。

ある生徒さんに、美輪明宏さんのモノマネに取り組んでもらいました。
すると、初チャレンジにしてなかなかよかったのです。
美輪さんがやられているTBSラジオの『薔薇色の日曜日』という番組があるのですが、
その音声をヒントにやってもらいました。
これがまぁなんとなく似ていたわけです。
本人もちょっと楽しくなった様子で、その次のレッスンまで練習してくるとおっしゃってくれました。

そして、次のレッスン。。。

さらに似ていました☆喉頭も未だかつてないくらいよく動いている!
ラジオの内容も覚えてきてくれて、ちょっとコツをつかんだご様子に私もワクワクしてしまいました。
たくさん聴いてたくさんトライしてくれたんだろうな~と感動です。

では、次は美輪さんの歌にチャレンジしてみよう!
ということで、『ヨイトマケの唄』です。

生徒さんいわく、歌でマネするのはとても難しかったとのこと。
まず聞きなじみのないメロディー、そして声質の変化が激しいことがハードルを高くしていました。
そして、とてもよいコメントだったのが、

「覚えられないのは、フィーリングがついていかないから」

だと。

つまりこんなことが言いたかったのではないでしょうか。

『ヨイトマケの唄』が作られたころの時代背景や人々の生活や感情、そういったものが今の自分とは違いすぎるから入ってこないのだと。

昔好きだったアーティストの曲はすぐに覚えられたと。
みなさんもそうではないでしょうか。すぐに覚えられる曲とそうでない曲があると思います。

とっても良い点に気づかれたなーと感じました。

私たちが普段歌を聞いたり歌う時って、歌詞に共感できるから、巷ではやっているから、などそういった気持ちや時代の流れに合致しているかということが重要になってきます。

いきなり今まで触れたこともない明治時代に流行った曲を聞いて歌いなさい、と言われたら、おそらくなかなか頭に入ってこないと思います。

だから、この生徒さんがおっしゃった、
「フィーリング」の問題とはとても重要なのです。

現代において歌は簡略化されたエンターテイメントになりすぎていると感じます。
もちろんそういう音楽の在り方も正解だと思いますが、もっと時代や世相を反映させた人間の深層心理に迫るものを現すのが「歌」だったんじゃないかと思います。

ただ楽しいから、ただいい曲だなって感じるから歌う、
はい、それでもちろんいいです!

でも、この生徒さんがなんとなく気が付いた、「フィーリング」という感覚。
これは声を成長させる、しいては心を成長させるのに役立つのではないかな、と思うのです。

今まで自分の好きなアーティストの曲しか取り組まなかった生徒さんが、
美輪明宏さんの曲にチャレンジしている。

大きな大きな可能性を感じました。

もちろん、この生徒さんはもう1年くらい私と一緒にレッスンしてくださっており、分離の作業をよく取り組んでくださり、土台ができつつある、という喉の環境も整ってきたから、ブレイクスルーを起こせた、というのもあると思います。
それと、美輪さんの『薔薇色の日曜日』でのお話の内容が、生徒さんの心に響くものであった、ということもきっかけとしてあるのではないかなと思っています。

この生徒さんの心を衝動を揺さぶったものがなんだったのか、詳細はわかりません。
でも、単純に「音程がよくなりたい」「高い声をだしたい」「声量がほしい」などというモチベーションではなかったことは確かです。
心の奥底、遺伝子レベルのなにかだったのかもしれなし、いや単純にできないのが悔しくて、かもしれないですが。

何はともあれ、今までの自分が興味を持っていたものではないところに、なんだか面白いヒントがあったのでしょう。(本人も気づかない精神的なものがよみがえってきたというか)

私はこの出来事をきっかけに、さらにさらに、
フースラー、アンザッツ、武田梵声先生の研究されていることへの期待が、確信へと変わっていくのを感じました。

みなさんも、美輪明宏さん聴いてみてください☆

 

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