男性あるある!?ミックスボイスがオカマみたいな声になる

こんにちは!!
ボイストレーナーのKayokoです!!

今日は「ミックスボイス」について考えてみたいと思います。
私はミックスボイスという言葉が好きではないので、あまり使わないのですが、
もう広く浸透してしまいましたので、わかりやすいために使いま〜す。

ミックスボイスとは簡単に言うと、
「地声のシステムと裏声のシステムが絶妙なバランスで仲良く働いている状態」の声を指します。
仲良く働いているので、より地声っぽく強く大きくすることや、より裏声のような軽いニュアンスにすることなど、
声帯の状態のコーディネートがしやすくなります。

なので、歌う状態としてミックスボイスがいいですよ〜と言われるのです。
あらゆる声のシステムを包含し、筋肉ちゃんたちが仲良くお互いを支え合っている状態です。
ところが大抵の方が、高音を裏声へ逃げずに強く地声のように出したいためにミックスボイスを出せるようになりたいと思っていると思います。

そういうことではないのですよ・・・( ;∀;)

根本的な捉え方が違うので、ミックスボイスの習得がうまくいかないのです。
まぁそういう即席な思想へ走るようになってしまったのも時代の流れですが。。。

いわゆるミックスボイスを本当の意味で手にされたい方は、ぜひレッスンへお越しください!!(^∇^)

ではでは話を本題へ戻しまして、今日はミックスボイスのお悩みとして多い、
「音色がキモい」というお話をしたいと思います。

 

 

1.オカマっぽい!?だいたいそうなります

こんなブログを書こうと思ったのも、先日、生徒様(男性)とお話ししていて、
“好きなアーティストの曲の高音を出そうと自分なりに頑張って練習して、音程はまぁ当たるようになってきたんだけど、
なんか本人と全然違って、自分が歌うとオカマっぽい声になるんです〜”
とのことでした。

「男性が高音をミックスボイス(地声っぽさを保った高音)を出そうとするとオカマっぽくなる。」

はい、だいたいそうなると思います。

ガーーーン ( lll ゚д゚)

オカマっぽいかどうかは置いておいて、なんか気持ち悪い、納得いかない音色に大半の方がなると思います。(私も経験者です)

ミックスボイスを狙っているみなさま!!
もしかして、地声(自分がよく使っている素の声)の音色を保ったまま高音へいけると思っていますか!?

それはあり得ません。

高音を出すには、声帯は引き伸ばされ薄くなっていきます。
一方、地声は縮んで厚くなっている状態です。
低音と高音では声帯の形状が異なるのだから、音色は違うに決まっています。

一般的に、男性が高音を”うまくコーディネートされていないミックスボイス風”な感じで出すと、
そもそも音が話し声よりずっと高いのだから女性ぽくなりますし、
さらに、喉頭が上がったり、喉閉めっぽい感じになっている可能性が高く、共鳴腔が狭いので明るい音色になりやすいので、
なおさら男性性を感じるのは難しい音色が発現しやすい状態です。

女性声のモノマネをしたときのような声になってしまうのはあるあるです。

 

2.昨今のハイトーン男性歌手だって

髭男の藤原さんや、BTS、ワンオクのTakaさん、元ミセスの大森さん、Novelbrightの竹中さんみたいになりたーい!!
わかる!!わかる!!めちゃくちゃ上手ですよね!!
もう女必要ね〜じゃ〜んってくらいスルッと高音歌ってきますもんね!!(@ ̄ρ ̄@)

でもこういった近年人気のアーティストさんの声ですが、歌声が少し女性性を含んだ声質に感じませんか?中性的といいますか。
もちろん個人的に思うだけかもしれないですが、話し声も聞いてみると、低くはないです。
ケンコバさんとか麒麟の川島さんみたいな声では全くないですよね。(そういう声も出せる可能性はある)
私は高めだなと感じます。なので、日頃から使っている声がそもそも高めなので高い声も出しやすくはなりますね。
(高い歌ばかり歌っていたから話し声が高くなったということもありえる)

昔から歌ってきているから高音が出るのか、もしかしたら生まれつき高い声を出しやすい体の特性があるのか、
会ったことも話したこともない方々なので、ただの空想ですが、
男性が高音を出すと、マスキュリンな声質は消え、女性らしいニュアンスになるのは必然だと思っていて大丈夫です。

 

3.じゃあどうすればいいの??

いやいや、確かに昨今の高音男性アーティストさんたちは女性性を含んだ声質かもしれないけど、
そんなオカマっぽく聞こえないし、不自然じゃないし、低音と似たような音色を保ってガツンとかっこいいのはなんでなんだー!?
と叫びたいと思います。

もうそれは単純明快で、めちゃくちゃ声を出す機能の性能が良いッ!それだけです。ザッツオール。

声の強さや音量、声質( キャラクター)は地声の筋肉(内筋)で決まります。
おお!じゃあ地声の力を鍛えればいいんだね!!と思うかもしれませんが、早合点です!!

確かにオカマっぽさを直したいということに関して、声質を決めている地声の働き具合が大切ですが、
それ以前に高音をキープする力、つまり音程を司っている裏声のシステムもきちんと磨かなければいけません。

高音は声帯が引き伸ばされる、強さや地声っぽさは縮んで厚くなる力、この真逆の作用が仲良く働かなければなりません。
これが!!めちゃくちゃ難しいのです!!
変なバランスで混ぜ合わせると、音程が取れない/維持できない、声質が変、ビブラートがかけられない、声帯が’フリーズするので息を当てるしかなくなる、など、弊害しかありません。

上手な方々は、薄く引き伸ばされていく中で厚さを維持しようという”地声の強さ”、その地声を支え音程をキープできるだけの”裏声の強さ”、
どっちも爆発的に持っているので、低音から高音まで音色を維持することができるのです。

音程に見合った声帯の長さへ引き伸ばしながら厚みを加えなければ強い高音は叶いません。
この真逆の作用を仲良く協働させるのがとっても難しいのです。

そして、その協働作業を叶えるのに、声帯だけではなく、その周りの外喉頭筋群もめちゃめちゃ関わってきます。

なのでYouTubeで練習されているあなた、要注意です。
間違った情報は流れていないかもしれませんが、今のあなたにとっては合っていない情報かもしれません。

なぜこんなにミックスボイスの記事や動画がずーっとずーっと溢れているのか。
習得したい人が増えたからではないですよ。
そう簡単に手に入れることができないことの証ですよね。

 

4.キモいかどうかはあなたが思うだけかも

とはいえ、自分が出した高音が、なんか気持ち悪い、オカマっぽい、納得がいかない音色、というのは、
あくまで自分が思うだけだという可能性もあります。

他の人が聞いたらいい声じゃんってなるかもしれません。

なので、出たその声を嫌いにならないでください。捨てないでください。
それもあなたの声の貴重な一つのバリエーションなのです。

そこから少しずつ発声に関わる機能の精度を上げていって、納得がいく音色へ近づけていけばいいのです。
音色に良い悪いはありません!

 

5.まとめ:ボイトレは正しい手順で

いわゆるミックスボイスをうまく出すには、地声と裏声の筋力が同じくらいでなければなりません。
その二つの働きが釣り合ってうまく融合すると現れてきます。
アンバランスなままやろうとすると、出している感覚もイマイチだし、出た音もイマイチとなります。

そのためにまずは、地声と裏声をバチッっと出し分けること。そしてその声をより強くすること。
ココを怠って初めからミックスボイスを狙うと、迷宮入り決定。(もちろん初めから狙ってうまくいく人もいると思いますよ)

それに、ミックスボイスをうまくいかせるためには、先ほども書きましたが、声帯の状態だけでなく、その外側、外喉頭筋群も重要なので、
独学でやるには複雑すぎて危険すぎます。

声は誰一人として同じではありません。同じ状態の人はいません。
あなたの声を見つめてくれる良いボイストレーナーに出会って下さい。

私は発声をイチからやり直してよかったと思っています。
体一つで永遠に遊んでいられそうな感じです笑

本当の意味での「ミックスボイス」を一緒に見つけていきましょう!!

 

 

 

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