ミックスボイスなんて存在しない!?中位的な声でEverythingを歌ってみた
みなさん、こんにちは!
新宿・千歳烏山のボイストレーニング教室Kayoko Voice LabのKayokoです。
今日は私のデモ歌唱をもとに、いろいろ考察してみたいと思います。
◾️ ミックスボイスなんて存在しない!?中位的な声でEverythingを歌ってみた
1. 中位的な声での歌唱「Everything」
今回は僭越ながら私が歌ってみました。
そして「中位的」な声を使ってみました。
以下を聞いてみてください。
(カラオケ音源は、以下を使用させていただきました。https://www.youtube.com/watch?v=NLfTbtHIVPI)
これを聞いてどう感じますか?
地声?裏声?
私個人的には、裏声の体感が強い状態で歌っています。
アンザッツで言えば、4番に5番を乗せたような感じでしょうか。
2. 私の声はミックスボイスか?
では、私が出している声はミックスボイスと言うのか?
はい、言います。
なぜなら、裏声系の機能も地声系の機能もどちらも動いているからです。
そうじゃなくて〜リトグリとか髭男とかMrs. Green Appleとかみたいなことだってば〜とおっしゃりたい方が多いと思います。
その追求には、時代の流行や自分の好みが介在してしまっており、生理学的ではなく、美的感覚のミックスボイスということです。
好き嫌いで判断しちゃいけないのかー!
いえ、まっっったく悪くないです。
ただ私は、ボイストレーナーなので、どういうミックスボイスが◯とか×とかは存在しないという考えでやっています。
何回も他のブログでも書きましたが、ミックスボイスは定義がありません。
科学が進んだ現在でさえ、地声の筋肉が◯%動いていて、裏声が◯%動いているのが正しいミックスボイスだーと言ったように定義されていません。
なぜなら歌声、つまり発声している時の筋肉の状態というのは一人一人全く異なるからです。
発声に関わる器官はたくさんありますし、私たちの身体は千差万別です。
定義できるはずがないのです。
仮に上手な人と全く同じように筋肉を動かすことができたとしても、
同じ声にはならないと思います。身体てそんな単純じゃないですよね。
ということで、声についてどうのこうの言うのは、やっぱりナンセンスなんですよね( ´Д`)y━・~~
ビヨンセや髭男のような声が出たとしても、きっともうその声質の人は存在しているわけだから、
やっぱり自分だけの声、表現を追求していくほうが私は面白いと思っています!
3. ミックスボイスは存在しない!?
と、ミックスボイスなんて存在しないという’テイ’で話を進めてきましたが、
ミックスボイスは存在します。
え!? ∑(゚Д゚)
ただ、「真」ミックスボイスと言わせていただきます。
この「真」ミックスボイスというのは、ボイストレーニングの最高峰に領域にあると私は考えています。
想像してください、あなたが好きな歌手を。
その人たちはここのこの筋肉があーでこーで〜と考えながら歌っていると思いますか?
そんなことしてたら歌の流れに間に合いませんよね。
「真」ミックスボイスを定義するとしたら、
発声に関わる筋肉たちが、過不足なく自発的に働き、均整がとれている状態だと私は考えています。
フースラーメソッド的に言えば、
”喉頭懸垂機構という四方八方への引っ張り合いの舞台の上で声帯(内筋)が自由な緊張を入れられる状態”が、本当の、「真」ミックスボイスだと思っています。
自発的に動く、勝手に動く(オートマチック)ということですね。
みなさんも、身体が勝手に動いた、なんて経験今までにないでしょうか?
スポーツ選手なんかはその境地に達する瞬間があるのではないでしょうか。
つまり出そうと思って出している時点で、喉頭の動きを感じている時点で、本当の自然なミックスボイスではないのです。
まだまだトレーニングの伸びしろたっぷりです〜。
おそらく上手な人々は裏声と地声をミックスさせているという感覚がないと思います。
そんな感じに勝手に動くということですね。
でもでも、いつかそこへたどりつければよくないでしょうか?
私はフースラーメソッドを知ってからやり直した手順でその領域へ近づきつつあることを実感しています。(まだまだですが)
ただ、狙った音程や音色を出す作業がオートマチックになるまでには、
発声に関わる器官の動きをしっかり感じて(感じられないものが多いですが)、無理矢理にでも目覚めさせて練習していく必要があります。
余談ですが、5年程前に一度、Little Glee Monsterさんのレコーディングを見学させていただいたことがあるのですが、
中学生くらいだった彼女たちはその時からおったまげるほど上手でしたが、
そんな人たちがそこから5年さらにむちゃむちゃ鍛錬して、現在多くの人を魅了する歌声になっているわけです。
そりゃそりゃ最高峰へ登っていっているでしょう。
では一般的な能力しかない人間には出来ないのか!?
私はぜっっったいにそうではないと思っています!!
亀のような歩みでも、一歩一歩進み続ければ必ず近づきます!!
皆さんの中に眠っている能力が目覚めたらすんごいスーパー歌手になるかもしれませんよ!!
そんな訳がないって誰が言い切れるんだいっ!!(*´∀`)♪
そんな可能性、期待してみたくありませんか?