本番になるとなぜうまく歌えないのか?

 

みなさん、こんにちは!
新宿・千歳烏山のボイストレーニング教室Kayoko Voice LabのKayokoです。

さて、今日は、人前やステージに立つなど、環境が変わるとうまく歌えなくなる、というお悩みに答えたいと思います。

人前やステージに立つともちろん緊張しますので、
いつもと精神状態が変わってしまったり、体がこわばってしまったりということがあるかもしれませんが、
今回は“緊張してうまくできなくなる”というのではなく、
自分の声の「聞こえ方」、「聴覚上の変化」によって歌いにくくなり本来の力が発揮できないことについて考えてみたいなと思います。

 

■目次:本番になるとなぜうまく歌えないのか?■
1. なぜ環境が変わるとうまく歌えなくなるのか
2. 解決策①
3. 解決策②
4. まとめ

 

 

1. なぜ環境が変わるとうまく歌えなくなるのか

みなさんは普段どんな環境で練習していますか?
・自宅
・スタジオ
・カラオケ
・屋外
・布団の中、なんてのもあるかな。
また、その場所の広さはどのくらいですか?
マイクを使って練習していますか?

「普段どんな場所/環境で練習しているか」というのは実は、人前やステージに上がった時のパフォーマンスに大きな影響を与えると私は思っています。

結論から言いますと、なぜ環境が変わるとうまく歌えなくなるのかと言うと、
「聴覚上の変化が起こっているから」です。
つまり、自分の耳に聞こえてくる自分の声が普段と違う気がして、あたふたしてしまうということです。

私も昔からよくありましたし、今でもやばい〜(;´д`)と焦ることはあります。

例えば、普段から布団の中を始め、狭い場所や反響しやすい場所で練習している場合は、自分の声が近くでよく聞こえます。
お風呂場で歌うとうまくなった気がするじゃないですか〜あれですね。
そういう状況に慣れた耳になっていると、屋外や広い場所で歌うと、自分の声のはね返りがなく、小さかったり響のない声に思えてしまい不安を感じてしまうでしょう。
また、普段からマイクを使った練習ばかりしていると、音量の調整が簡単ですし、スピーカーの位置から常に声が聞こえてくるため、マイクがなくなった時に声量のなさに驚いて頑張りすぎてしまったり、聞こえてくる位置が変わってこれもまた不安に陥ってしまう原因になります。

これらは全部、自分の耳に届いてくる自分の声の違いに違和感を感じて対応できなくなってしまっているのですね。

 

 

2. 解決策①

解決策としては2つあります。

① とにかくいろんな場所/環境で練習しましょう!

つまり自分の声の聞こえ方の変化に慣れておくということです。
きっといつもお気に入りの場所やよく練習に使う環境はあると思います。
それだとだいたい「同じ聞こえ方」になってしまうので、
たまにでいいので、狭い場所ばかりでやっている人は広い場所で、広い場所の人は狭い場所で、やってみてください。
また、マイクをよく使う人は使わない時間を、全く使わない人は使う練習もしてみてほしいです。
マイクの性能、スピーカーの性能によっても聞こえてくる声は劇的に変わります。
すごく歌いやすくなる人もいるでしょうし、その逆の人もいると思います。
ある種、こういった場所や道具による変化は不可抗力な部分ではありますが、どんな環境であろうと今の最高を出したいですよね。
そうなると日頃からやはりいろんな可能性を試し、自分の声を歌唱を知っておく必要があると思います。

 

3. 解決策②

② 自分の体感を知り、それを信じる!

今回の記事でお伝えしたかったのはこっちなんです(*´꒳`*)
本番の環境が普段の練習環境とは違って「聞こえ」が変わってしまうのは、正直なところ避けられないことです。
それにアーティスト活動をされている方はわかるかと思いますが、自分の声の返し(イヤモニや足元にあるモニター/ころがし)が壊れることだって考えられ、お客さんへ声は届いているのに自分には聞こえないということは起こりえます。
じゃーどうすればいいんだー!!ということで、つまり

「自分の体感を信じる」

ことが大切です。
この音程を出している時の自分の体感はこんな感じだ、この音量を出している時の体感はこんな感じだ、という風に普段の練習から自分の身体とよく対話し感覚を養ってほしいです。
この体の感覚というものが染み込んでいれば、仮に自分の耳に届く自分の声が変わっても、動じず自信を持って歌えると思います。
(石原裕次郎さんや美空ひばりさん、西城秀樹さん、ISSAさん、清水翔太さんなど、理由はさまざまだと思いますが、イヤモニをせずに歌っているアーティストさんはたくさんいらっしゃいますね。)

歌っているときの感覚は人それぞれです。合っている合っていないはありません。
ひとつひとつの音を吟味し、自分の身体と向き合いじっくりと練習してほしいと思います。

 

4. まとめ

もちろん、自分は人前で発表したりステージに立って歌いたいとう願望はないから練習場所を変えたり体感を吟味するなんてそこまでする必要はないんじゃないかな、と思う人も多いかと思います。
でも、私はそうは思わないです。
声や歌声を少しでも成長させたいと思っている方であればぜひみーんな考えてみてほしいことです。
「聞こえ」と「体感」に着目するのはとっても大事だと思います。
それが自分の調子の指針になったり、改善点を見出すことにもつながります。
いつも狭い部屋の人は大きい場所へ行ったら声量のなさに驚き、もっと大きい声を効率よく出したいと思うかもしれない、
いつもマイクなしで練習している人はマイクの力を借りたら余力ができてもっといろんな表現ができるかもしれないですよ。

「変える」ということは怖いですが、気づきをもらうチャンスと捉えて、変化を楽しんでいってほしいです。
私もみなさんに良い変化をお届けできるよう頑張っていきたいと思います!!

 

 

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