呼吸とかストレッチとか姿勢とか。

みなさん、こんにちは!
新宿・千歳烏山のボイストレーニング教室Kayoko Voice LabのKayokoです。

最近のボイストレーニングでは「呼吸が大事だ!」という認識は減ってきているかなと感じますが、今でも「お腹に力を入れる、丹田を意識して、足は肩幅に開いて吊られているイメージで立つ」なんていうフレーズを耳にしたり、プロの歌手がお腹に手をあてて歌っているから腹式呼吸は大事なのでは?と思っている方もいるようなので、
以前もブログに書いたことがあるのですが、今一度、声を出す/歌う上での私なりの呼吸とか体のことについての捉え方をお話したいと思います。

 

 

 

1. 私と呼吸、そして辿り着いたのは…

私も昔めちゃくちゃ呼吸に取り組んだ時期がありました。閉め切った部屋で先生お手製の音源を流し顔を真っ赤にしながらやっていました。
「ドッグブレス、4拍で吸って8拍吐く、歯の隙間からスゥーと細く長く吐く、お腹を引っ込めながら勢いをつけて短く素早く吐く」、とかなんか色々やらされましたが、多分もっとあったと思うんですが、全部私には影響を感じたことがなかったのでもう記憶が消えて覚えていません(笑)
得たものと言えば、何となくやった感とか、健康になりましたね(*≧∀≦*)

結論、
呼吸は無意味ではありません。
事実私も呼吸を熱心にやっていた時は、代謝UP体ポカポカ元気だぜ!って感じており、体調が良くいい歌が歌えそうな気がしていました。
それで、肝心な声が変わったのかどうか・・・記憶にありません。
ないということは変化がなかったのでしょうね。

ということで、
呼吸はコンディショニングです。
体調が良くなって、発声にプラスαな影響を及ぼすものと私は捉えています。

 

2. 呼吸が発声にもたらす影響のイメージ

呼吸はとても大切なものです。ヨガであったり禅、瞑想、マインドフルネスなどよく知られていますが、呼吸が私たちの体、というか脳に及ぼす影響は絶大なものがありますので、やった方がいいと思います。
ただ発声訓練というカテゴリーに入れるのはちょっと待ってね、ということです。

 

イメージを図で表してみました。

例えば、もともと発声の能力がAクラス、なかなか歌が上手だったとします。
その人が体調がすぐれない時(体調バロメーター30%)に声を出したら発声がBクラスに下がってしまいました。
そこで呼吸やストレッチなどを行い体調や精神を整えたとします。
するとどうでしょう?
声が出しやすくなった!もと通りAクラスの発声ができました!

一方、発声の能力がFクラス、地声の働きも裏声の働きも弱い状態だったとします。その人が一生懸命呼吸トレーニングを行い体調がめちゃくちゃ良くなったとします。
するとどうでしょう?
発声FクラスだったのがちょっとEクラスに上がったかしら?一時的に、という程度の変化でした。

 

呼吸とはそんな程度のものだと私は思っています。
発声自体がもともとおぼつかない場合はいくら呼吸をやって体調が100%でもAクラスの歌手になることはありえません。
もともと持っているものしか出ない
ということです。

多くの先人発声訓練教師たちも「大切なのは喉頭の中身」と言っています。
それにも関わらずなぜこんな呼吸呼吸と言われるようになったのか・・・。
私のイメージですが、歌の先生というのはもともと上手な人が教えることが多いですから、その人たちの喉の中身はある程度能力があったのでしょうし、きっと呼吸をやったら何か良い変化を感じスーパー歌いやすくなったのではないでしょうか。

みなさんは自分の発声能力レベルは、どのくらいだと思いますか?

それでも引き続きフーフーとかスッスッと呼吸にせっせと取り組みますか?

 

3. まとめ

何度も言いますが、私は呼吸が悪だとは全く思っていません!
呼吸やストレッチなどはやった方がいいです!本番前などはぜひやりましょう。
深い呼吸をして精神を整えたり、集中力が増したり、ストレッチをして体気持ちいい〜みたいな感覚は発声に良い影響を及ぼすと思います。
ただ火事場の馬鹿力みたいに、自分の今もつ発声能力をはるかに超えたものを引き出せるようなシロモノではないということを覚えておいてほしいです。
それよりも喉の中身を鍛える方が重要です。

なので、呼吸やストレッチ、姿勢などは、

コンディショニングです。

自分の持っているパワーをより発揮しやすくするための調整をしてくれるプラスαのものというくらいに考えていた方がいいのではないでしょうか。

 

 

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